1998年3月
立命館大学理工学部卒業
 
 
1998年4月
NTT入社 NTT研究開発本部 (インターネットの研究・開発)
 
 
1999年  
NTTコミュニケーションズ転籍(NTT分社化)ブロードバンドIP事業部配属
 
 
2002年11月
カスタマサービス部配属
 
 
2004年6月
トレーニー制度を活用し、NTTヨーロッパ(ロンドン)配属
 
 
2005年8月
グローバル事業本部配属
 
 
 
 
入社してからの数年間は幕張の研究所で、マーケット調査をしつつ研究・開発に携わっていました。当時はインターネットブーム初期で、NTTも多くの投資を行い新しい技術やサービスを生み出そうとしていたワクワク感のある実にいい環境でした。

研究・開発に携わった後、インターネット事業の1つの核となるNTTブランド「OCN」の普及に取り組むことになりました。OCNができて数年が経ち、電話とのセット販売、ADSL、Bフレッツなど多種多様なサービスが展開される中、サービスを支えるシステムをサポートすることがミッションでした。

私が関わっていた数年間だけでも、OCNの会員数は50万顧客から600万顧客まで拡大していたので、やらなければならないこと、覚えなければいけないことは山のようにありました。日々悪戦苦闘しつつ、仕事との付き合い方を学んだ6年間でした。

 
 
 
もともと英語への苦手意識が強く、一生、日本で、味噌汁・ごはんで生きていきたいという人間でした。ですが、OCNの立ち上げから軌道に乗せるまでを担当したことで、ある程度の技術的な自信もつき、次のステージを目指したいという思いが強くなりました。挑戦するのであれば、未知なる領域。一番自分から遠い(いわゆる苦手意識の強い英語に関係する)ところに身を置き、新しい自分に挑戦してみたくなったわけです。
当時は、インターネット業界全体がグローバルマーケットを睨んでの展開が多かったという環境もあり、今のチャンスを逃す手はないなと思い、迷わず海外トレーニーの機会に応募しました。
OCNも軌道に乗るようになると、オペレーション(運用)の仕事は、トラブルへの対処が主で、安定稼動している限りは、比較的時間の余裕がありました。その時間と社内の充実した研修制度を利用し、英語を集中的に勉強し、海外へのチャンスをうかがっていました。ダイナミックなことができるということ以外にも、こういうところがNTT Comのいいところだと思いますし、時間的な余裕を生む状況を作れるからこそ、さらにいいものを生むことができるんだろうと思いますね。

トレーニーの選考段階では、現地(イギリス)との面接を兼ねたTV会議(もちろん英語で)をしたのですが、あまりにも何を言っているのかわからず、実際に赴任した際には、「まさか、おまえが来るとは思わなかった」と言われる始末・・・というところから駐在は始まりました。


当時NTTヨーロッパのロンドン支社で私が置かれた環境は、社長以外が全員外国人。トレーニーという見習い的な立場である私のレポートラインも、もちろんすべて外国人でした。直属の上司がイギリス人、その上がアイルランド人。想定はしていましたが、相手を見て言い回しを変えるようなことはなくハッキリと意見されますので、それがキツイと思う瞬間もありました。正直なところ、最初の半年は試行錯誤でした。

業務はもう驚きの連続で、くよくよ考えている間もなく、ひたすら前進の日々でした。
トラブル発生時の、パートナー通信会社からのレポートでは、「今回の担当者はダメだったから、クビにした。だから、もう大丈夫」という日本では考えられない説明をしてくることもありましたが、通信業界全体としての損失を考え、二度と同じミスが起こらなくなる手段・解決方法を考えてもらえるように、粘り強く交渉しましたね。

また、頻繁に起こる故障の際に、日本企業の海外拠点からは「故障を起こすな!なんで故障したんだ?」という問い合わせが多いのですが、海外の企業の認識では故障は起こって当たり前で、如何に早く復旧して、如何に的確に伝えるか、そしてそのことに対してあなた達はどういう取り組みをしているのか-ということを重視される企業が多かったです。文化の違いとは思いますが、結果的には同じレポートをお見せする訳ですが、最初の問答が違いますね。
事例が続きますが、フランス・イタリアでは、VPNサービスが切れたら何時間以内に復旧するというようなルールはありません。それが文化なんでしょうね。金曜日に回線が切れると火曜日まで復旧しない。金曜日に依頼をして、「今、ランチだから待って」、更に「土日はウィークエンドだから仕事じゃないよ」、月曜日にやると確約をしても、念のため月曜に連絡をしてみると、「ごめんごめん。忘れていたから、今から人送る手配して、明日やるよ」と言われ、更に火曜日の朝に再度念を押すための連絡をして初めて動いてくれるということもあれば、こちらの問合せがイタリア人で地元が同じだから今すぐ対応してくれるよーとわずか1時間くらいで復旧することもある。とにかく日本のチームワーク運営とは違って、人に大きく左右されるという環境の違いを感じました。そんな中でも、“日本品質”での通信ネットワークを世界中でつなげるということに使命を持って一歩一歩前進するような仕事をしていました。


シビアな交渉、多種多様なトラブルに揉みくちゃにされながらの1年でしたが、結局重要なのは個々のプロフェッショナルリズムだろうと思いました。駐在員やトレーニーといっても、流暢な英語を使う人も、私のようにしどろもどろでなんとかコミュニケーションを取っている人も、ネイティブから見たら、あまり差はないです。どれだけ実務を分かっているか。どれだけ頑張っているのか。を見ていて、緊急事態には言葉が通じなくても紙に書いて・・・というような問題解決に向かって一生懸命、努力をする姿勢が、仲間としてサポートをしてくれる環境を生み出すことにつながるのだと思います。まずはぶつかってみて、臆することなく気負わず、できることからやるというスタンスが良かったのだと思います。
また、仕事以外も実に充実していて、時期を見計らって、激安フライト航空券を見つけてフライト代数百円でヨーロッパを巡りました。イギリスには美味しいラーメン屋がないということで、みんなで一番近場のフランスまでラーメン食べに行ったり、雪質を求めてソルトレークまでスノーボードをしに行ったりと、あてもなくマイナー空港に適当に降りて地元の人と交流を図ったりもしました。

 
 
 
今までは技術一辺倒だったのですが、現在はマーケティングやプロダクトの開発を中心に行っております。
通信という業界柄、国策的な要素も兼ね備えた企業が相手のことも多いのも特徴の1つだと思います。海外の通信キャリア、例えば前述のトレーニー制度で行ったNTTヨーロッパ管轄のごく一部だけでもブリティッシュテレコム、フランステレコム、イタリアテレコム、地域的にはアフリカ、東欧までを見ています。また、通信インフラの整備しきれていない発展途上国や新興勢力としての中国、インド、ブラジル、ロシアなどでも通信に関係するあらゆる事業を展開しています。ここ田町(東京)のオフィスだけでも色々な国の人が沢山いますよ。このグローバル事業本部だけで300~400名位、現地法人に2000名以上が働いています。仕事的には、世界の通信キャリアと戦うために、セキュリティ関連、ネットワーク、アプリケーションなど日本で作っているサービスで海外に転用できそうなプロダクトの海外仕様の開発をするのはもちろん、各国ごとに法制度や税制が違いますので、現地で取得しているライセンスも考慮に入れながら、こういった関係することすべての整備をすることも仕事になります。インフラ事業ですので各国の事情も、求めることもひとつひとつ違います。そのひとつひとつをケースバイケースで対応するのではなく、1つの戦略的なモデルを本社で考えて、それをNTTヨーロッパ、NTTアメリカ等へ展開をする基軸となる部分を作っているイメージです。

実際に、日々技術は進化しますので、例えば、“アメリカで申告があった通信障害の原因は中国にあって、解決できる人はイギリスにいる。そのノウハウを日本に持ってきてブラッシュアップして、中国で展開をする”というようなことは日常茶飯事です。グローバルでのプロダクトや戦略を一手に見ている環境なので、世界の舞台でビジネスをしていることを強く実感しますね。

 
 
 
NTTコミュニケーションズが誕生して、10年ちょっとが経ちます。当初の収益基盤はほとんど国内のいわゆる長距離通信・急激なマーケット拡大をしたデータ通信と、0033からはじまる国際電話が多かったように思いますが、現在は日本企業の海外進出の通信基盤整備や、海外の通信キャリア&リセーラー相手のインフラ関係の提携、世界的メジャー企業の通信サポート、SNSサイト運営会社のような大規模なWEB関連事業者なども利用するデータセンターの提供が主流となっています。当然インターネットでは、アジアでは最大の通信バックボーンを持っていますし、現在市場で必要とされている技術をメーカーなどに依存せずプロデュースしていく、IT全般に関わる総合商社的な一面も持っています。

『テレコム』というのはレガシーな産業ではありますが、時代の流れを読み、新しいものを次々に開発しています。たとえ1つの産業が時代的に衰退をしても、代わりの芽や枝、幹がたくさんあるので多少のことでは、びくともしないと感じます。激動の時期である今、企業は体力と新規マーケットの創造力が必要になってきています。その中でNTTのグローバル展開は、海外への布石ができ、さあこれから本格勝負という時期に入るのだと思います。
NTTコミュニケーションズは現在、22カ国・52都市に展開をし、世界中の企業の通信バックボーンを支えるというミッションを担っております。


この「担う」という言葉は、サービスを提供するという感覚とは全く概念そのものが異なるように思えます。責任の度合いはもちろんのこと、NTTならできないわけがない【いささか傲慢にもとれるので削除しました。】という、プロフェッショナルリズムにやりがいも当然感じますし、対法人相手に裏側の仕組みに大きく関わって一緒に開発をすることも多いので、例えば携帯1つとっても、なんでつながるのか?どうやって動いているのか?というところを知ることができるのは楽しいです。比較的新しい事例の「Twitter」をはじめ、世界中のサービスに直結している裏側の仕組みの多くをNTTが提供をしていると言っても過言ではありません。

また、当社には会社内のことでやりたいことがバンバンやれる環境が整っています。国内NO.1ということから守りのイメージをもたれている方もいますが、ワールドワイドでは日々挑戦を続けているのが真の姿です。日本NO.1だからこそ、日本の最新技術と威信をかけ、我々が世界への道を切り拓くという意思を持ちつつ、挑戦の毎日は今も続いています。

NTTコミュニケーションズ株式会社
本社:東京都千代田区内幸町1-1-6
勤務予定地:国内拠点:17ヶ所、海外拠点:22ヶ国 52都市
会社URL:http://www.ntt.com/index-j.html
採用情報はこちらから⇒ http://gl-job.worldcareer.jp/jp/GF2310LG.html?comID=4124

 
 
 
 

関連画像

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2005年冬頃
米国のソルトレークに10人くらいでスノーボードしてきました。 同僚とその友達で、氷点下の中、ビール片手に温泉プールで撮影しました。

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2004年秋頃
ノルウェーのLysefjord(リーセフィヨルド)で海抜600mの断崖絶壁を体験。仕事もプライベートも崖っぷちでした。