自己分析は、就活準備の第一歩、と言われています。
なぜ、自己分析が必要なのか?自分を知るためです。ではなぜ自分を知る必要があるのか?
企業は、人の集まりです。その中で目標に向かって一緒に走っていくためには、価値観ややりたいことが一致する必要があります。ここがぶれてい
ると、目的が不明確になり、自己重要性が高まらず、結果、社内の人間関係という入社時点ではまったく想定すらしない原因が元で途中下車
することにもなりかねないからです。
人事は企業活動において最も重要なファクターであるキャスティングを受け持っています。よって、当然ながら戦力以外の人材の採用はしません。
就職・転職活動の前半戦でこのコラムを読んでいる人が多いかと思いますが、内定がもらえるころには、何度も何度も、じっくり粘り強く自己分析
をしておくことで、自己PR、面接、志望動機の基盤がどの企業に行っても同じことを言っている自分を認識するはずです。
自己分析は、活動の第一歩であり、終点でもあるのです。
 
 



■過去の自分から自己の特徴を掴む

これまでに自分がしてきたことを、生まれてから今までの1年1年、できるだけ細かく時系列にあげてみましょう。
そして、それぞれの事象に対して、きっかけ、結果、感情の3つのセルに分け、客観的に考えてみましょう。できれば、その結果次に何をしたのか?ま
で入れられるとより自分への理解が深まります。
具体的に例を挙げると
「学生時代にインターンの経験をした」・・・なぜインターンをしたのか? 楽しかったこと・辛かったことはどんなことだったか?なぜそれを感じたのか?
「進学を海外へ」・・・なぜ海外だったのか? 結果何を学んだのか? 決断時の気持ちは?
「友人関係」・・・なにがきっかけで友人になったのか?どう接しているのか?昔と今の友人の定義は一緒なのか?
等です。
この作業をしてみることで、自分の強み、弱み、適性、資質、志向などを理解し、必ず企業選びの軸やヒントが得られます。

■将来、何がしたいのか、どんな人になりたいか、どんな生活をしたいか

自己の特徴を掴むことができたら、次に、「何がしたいのか」「どんな人になりたいのか」「どんな生活をしたいか」を考えてみましょう。
自分のやりたいことと企業の目指すところが一緒であれば、自分に向いていそうな企業だということが認識できるはずです。
企業からのメッセージが詰まった就職メディアには、あなたに向けて発信した情報が詰まっています。ちょっとでも目を引いたキャッチフレーズや単語が
あったら、それはあなたとのマッチングが近い企業であるといえます。
企業規模、給与、知名度、安定性、将来性、ベンチャースピリッツ、商品力、技術・研究力、営業力、職場環境、環境への取り組みなどといっ
た様々な視点から直感的にピンと来るフレーズを見て、自分は何を大切にしているのか?していきたいのか?を考えてみましょう。
そうすることで、自分の志望企業からの、「なぜうちを志望しているのか?」という質問にもスムーズに答えが出て、自己PRとの違和感もなくなるは
ずです。

■自己分析は自分だけでやらない

自己分析は部屋にこもってやる時間も大事ですが、何度も何度も同じ問いを自分に課すと頭がおかしくなりそうになります。視野を広げる、視点を
変えるためにもたまに外部からの声を聞いてみることで、すーっと視界広がることもあります。答えをすぐに求めるのではなく、あくまでも考えをまとめる
ために、じっくり考えるために、外との交流を持ちましょう。

 
 

 
 

コラム一覧

2009/02/23

日本就職のホントのところ(6)

6回目/全6回


ベリタス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
坂尾 晃司

more

2009/04/28

米国社会におけるキャリアUP方法(6)

6回目/全12回


USリマック代表
葉 英禄

more

2009/01/18

学生の品格(3)

3回目/全3回


株式会社ザメディアジョン 代表取締役社長兼CEO
山近 義幸

more

2009/02/19

文化の違いが生む日米ビジネストラブル(6)

6回目/全6回


株式会社グローバルビジョンテクノロジー会長
天野 雅晴

more

2009/01/09

法務業界で働く(3)

3回目/全3回


リーガルフューチャーズジャパン
Damion Way

more

2008/09/29

『日本人留学生』 内定攻略(10)

10回目/全10回


ワールドキャリア編集部

more

2009/03/28

Job Hunting in Japan(3)

3回目/全3回


Robert Half Japan Managing Director
David Price

more

2008/10/01

IT業界におけるバイリンガル人材の価値

1回目/全1回


株式会社パナッシュ 代表取締役社長
Michael Bondy

more