失敗は誰にもツキモノ。

就職活動初期のころの話だが、「自己紹介をして」と言われ、ご機嫌に練りに練った30秒版の紹介をした。「私は、●●の幹事をしておりみんなをまとめるリーダー的存在です。また社交的な性格から学校内外を問わず人脈が広く、好奇心旺盛な上1つのことに突っ込む力と継続力があります。」と。自分なりに100点の出来だったが、落ちた。今、思えば、そんな自分で言ってて歯が浮くような台詞を聞いている人事はきっと「こいつ、あほや」と思っていたに違いない。抽象的な言葉は、面接官が、その人から感じた感想をメモする言葉であって、自己紹介で言ってはいけない言葉だった。
 
 



自己PRをしてくださいと言われ、留学の話は人事の評価が高くないと先輩に聞いていたので、あえて中学生時代のスポーツにのめり込んでいた時の話をした。全国大会まで出たから、ちょっとは評価してくれるかと思ったけど、さらっと流された。留学しているって書いてあるけどと突っ込んでくれると思っていたが、それも聞かれなかった。自分のピークが中学時代でしたというPRをしたら、突っ込んでくれるわけもないなと、あとから恥ずかしくなった。
 
 



留学中はずっと勉強漬けで、正直それ以外のことをやっている余裕がなかったため、留学の費用を稼いでいたアルバイトの話をしました。面接官に「留学先では何をやってたの?」聞かれ勉強していただけの自分がつまらなく思えて、あまりPRらしきことを言えませんでした。それは2次面接だったのですが、1次面接をしてくれた人事の方から連絡があり、なんで「勉強しまくって、しまくって、しまくった話をしなかったの?日本の学生は勉強はもちろん、遊びだって一生懸命やってないんだから、勉強しまくっていたってことがポイントだったんだよ」と言われました。
 
 



インターンを日本でしたので、そのときの感想を踏まえて自己PRを作りました。花形の部門で楽しい仕事の内容と自分のモチベーションの原点を交えてよくできていたつもりでしたが、落ちまくるのでなんでかな?とOBに相談してみました。「インターンで泥臭いことやらなかったの?会社って泥臭いことばかりだから、夢見てるって思われるんじゃないの?」と言われ、ショックでした。企業は泥臭いことをやった経験から何を感じ、どうインターンを通じて変わったのかを知りたかったんだなと、社会に入った今やっと分かるようになりました。
 
 



志望動機なんて、正直よく分からないよと思ってた。自由な社風なんて本当に自由かどうかは本人の感じ方次第だし、業界1位だといっても10番のところと何が違うの?やっていることは一緒でしょって正直そう思っていた。集団面接で横のやつがオベンチャラ言ってるの聞いて、むかついたこともしばしばあった。だから、「入ってから考えます」でしばらく通していた。しかし、まったく面接をパスしない。そこで自分なりに本気で考えてみた。「入ってから考えます」っていうのは企業で営業にいったら、受注してから企画内容考えますってことだと分かり、あり得ない自分の行動に一から出直しを決意し、そこから必死に自分の売り込み活動に切り替えた。
 
 

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