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ベリタス・コンサルティング株式会社
代表取締役社長
坂尾 晃司
Koji Sakao
1989年東京大学法学部卒、(株)リクルート入社。組織人事コンサルティング室を経て独立、2000年ベリタス・コンサルティング(株)設立。組織・人事領域を中心とした経営コンサルティング活動を行っている。
代表取締役社長
坂尾 晃司
Koji Sakao
1989年東京大学法学部卒、(株)リクルート入社。組織人事コンサルティング室を経て独立、2000年ベリタス・コンサルティング(株)設立。組織・人事領域を中心とした経営コンサルティング活動を行っている。
今回のテーマは、海外経験を活かしやすい企業とそうでない企業との違い、その見分け方について。経験を活かしやすい企業は、留学生を人材としてどのように見ているのだろうか? “英語を使う仕事”や“海外がらみの仕事”、留学生の経験が活きる場所は、決してそこだけに留まらない。
留学経験を活かせる会社というと、おそらく「海外進出している」とか「語学力が必要な仕事である」といった条件を想像すると思います。もちろんある意味正しいのですが、こういった会社だけを志望すると、熾烈な競争が待ち受けています。他の留学生と同じ土俵で競争するわけですから、生半可なスキルや経験では勝ち抜けません。では、それほど専門性や語学力に自信がない人は、どうすればよいのでしょうか?
実は、少し客観的に考えるとヒントが出てきます。例えば、実績や能力に関係なく、年齢や入社年次、学歴、性別などで人を処遇する会社で、みなさんが活かされるとは考えにくいと思います。また、女性や外国人、障害者といった“小数派”の人々を差別する会社で、留学生だけを戦力化するとも思えません。
つまり、「留学経験を活かしやすい会社」というのは、学歴や性別などに関係なく、「適材適所を実現し、人材の能力・経験、ポテンシャルを最大限活かそうとする会社」だということです。逆説的ですが、みなさんを“留学生だから”という理由だけで“英語を使う仕事”や“海外がらみの仕事”に配属しようとする会社も、本質的には、みなさんの力を引き出そうとしているとは言えないのです。
みなさんが海外で学んだことというのは、語学力よりも、育った環境の異なる人々とのコミュニケーション能力や、全く違う価値観の人たちを動かすリーダーシップかもしれないわけですから、そこをきちんと見極めて、適切な仕事に配属しようとする会社、これこそが「海外経験を活かせる会社」と言えるでしょう。ぜひ人事担当者に、「留学生に何を期待しているのか」を逆インタビューしてみて下さい。
また同時に、人材育成に力を入れているかどうか、も重要です。前回までも書きましたが、みなさんの経験や専攻をそのまま企業で活かせるケースというのは少ないと思います。ただし国内学生と違う経験やスキルを持っていることも事実ですから、一人一人の長所を伸ばし短所を補う教育を行う風土や仕組みがあるかどうかが重要です。
ただし育成に力を入れているかどうか、というのは「教えてくれるかどうか」ではありません。就職活動中でも入社後でも、受身で待っていてはどこの企業でも相手にされないことだけは、忘れないで頂きたいと思います。
URL: http://www.veritas-consulting.co.jp/
●本社・人材開発研究所
〒145-0073 東京都大田区北嶺町32-4
TEL:03-5499-4521 FAX:03-5499-4170
●自由が丘オフィス
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-19-30
TEL:03-5731-0124 FAX:03-3725-9313
●シドニー出張所
9 Valadon Place Bella Vista NSW 2153 Australia
実は、少し客観的に考えるとヒントが出てきます。例えば、実績や能力に関係なく、年齢や入社年次、学歴、性別などで人を処遇する会社で、みなさんが活かされるとは考えにくいと思います。また、女性や外国人、障害者といった“小数派”の人々を差別する会社で、留学生だけを戦力化するとも思えません。
つまり、「留学経験を活かしやすい会社」というのは、学歴や性別などに関係なく、「適材適所を実現し、人材の能力・経験、ポテンシャルを最大限活かそうとする会社」だということです。逆説的ですが、みなさんを“留学生だから”という理由だけで“英語を使う仕事”や“海外がらみの仕事”に配属しようとする会社も、本質的には、みなさんの力を引き出そうとしているとは言えないのです。
みなさんが海外で学んだことというのは、語学力よりも、育った環境の異なる人々とのコミュニケーション能力や、全く違う価値観の人たちを動かすリーダーシップかもしれないわけですから、そこをきちんと見極めて、適切な仕事に配属しようとする会社、これこそが「海外経験を活かせる会社」と言えるでしょう。ぜひ人事担当者に、「留学生に何を期待しているのか」を逆インタビューしてみて下さい。
また同時に、人材育成に力を入れているかどうか、も重要です。前回までも書きましたが、みなさんの経験や専攻をそのまま企業で活かせるケースというのは少ないと思います。ただし国内学生と違う経験やスキルを持っていることも事実ですから、一人一人の長所を伸ばし短所を補う教育を行う風土や仕組みがあるかどうかが重要です。
ただし育成に力を入れているかどうか、というのは「教えてくれるかどうか」ではありません。就職活動中でも入社後でも、受身で待っていてはどこの企業でも相手にされないことだけは、忘れないで頂きたいと思います。
●本社・人材開発研究所
〒145-0073 東京都大田区北嶺町32-4
TEL:03-5499-4521 FAX:03-5499-4170
●自由が丘オフィス
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-19-30
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